プレスリリース

社長 note


■ マーケットは「貸借対照表(BS)」である

こんにちは、【JID】 嶋﨑です。
建設会社を経営する中で最近強く実感していることがあります。
それは──「市場そのものが自社の資産(BS)」だということ。

今回はこの視点をベースに、建設業の予実管理の考え方を共有します。

建設業の経営は、どうしても目の前の現場自社の売上に意識が向きがちです。
しかし私が経営を続ける中で気づいたのは、
「市場(マーケット)」自体が会社の資産=BSということ。

例えば、地域のリノベーション市場が100億円あるなら、
その市場は私たち建設会社にとって眠っている資産とも言えます。
自社の売上は、その市場という資産をどれだけ活用できているかの結果です。

つまり、市場というBS(資産)の上に、自社PL(損益)が乗っている。
この感覚を持てるかどうかで、経営の数字の見え方は大きく変わります。


■ 「マーケットBS」を意識した予実管理。

この考え方を取り入れてから、私たちの予実管理は単なる売上・利益の管理ではなくなりました。
意識しているのは次の3つの視点です。

  • 市場(BS)全体を把握

  • 自社の売上=市場資産の活用度と捉える

  • PLは市場活用の結果と認識する

案件ごとの管理も、会社全体の損益も、
「市場の中で自社はどういうポジションか?」
という視点で捉えるようになったのです。

年々成長する企業において単なる売り上げの積み上げの予算構築は非常に難しいです。万が一大型PJの工期がズレるなんて事が数件起きただけでも、一生懸命作成した予算が意味をなさなくなります。

しかし、このようなことを想定し緻密に予算を組めば組むほど主観的予算となっていきます。それでは市場を活用することが出来ず、結果としてPLにインパクトしない結果となります。

■ 成長期の基盤を作りアクセルを踏む。

マーケットと連動した予算を作成するにはどうすれば良いか。
まずは3カ年でのゴールを明確に決めそこから逆算することが大切になると考えまいた。

私もざっくりと中長期的な計画はあるものの、その計画を超える成長を求めすぎてしまったり、逆に希望的観測要素が含まれたりしていましたのは事実です。

そこで3年後のマーケットはどうなっているだろうか自社事業のマーケットのみならず、付帯する業界のマーケットの動向も考慮しながら予測を立てることにしました。

その上でシェアの目標値を設定し逆算することで初めてターゲットとなる企業であったり、必要人材が見えてきます。

私自身、足元の状況とのギャップに絶句したのを覚えています。

しかし、やるべきことが明確になれば後は思考を止めてやり切るだけです。
予算を元に各部署のKPIを設定し行動を管理していく。
差異が生まれれば埋めていく。

この繰り返しで仕組みを築いていく中で、最終的なPLがマーケットと連動しているのであれば成長期の素地ができたと判断しても良いのではないでしょうか。


■ 結論:若手経営者こそ、市場視点で数字を見るべき

建設業は、職人仕事・現場主義のイメージが強いかもしれません。
でも本質はマーケット資産の活用業です。
市場規模というBSを前提に、自社のPL(利益)をどう設計していくか。

私たち若手経営者こそ、

  • 「マーケットBS」

  • 「自社PL」
    この2つの関係性を数字で捉えるべきだと感じています。

私は、主観的な予算計画ではなく、まずはマーケットとの連動する予算計画を作り、テクニカルな戦略への移行が重要だと考えます。
(テクニカルな戦略を考えている時間が最も面白いとは思いますが)

 

https://note.com/shimazakidaisuke/n/n64e42acdd082